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 標高約400メートル。奇妙な花崗岩があちこちに突き出た岩場「万物相」まで登った。褐色の岩の向こうに、雲一つない青々とした空が広がった。
 振り向くと、そこにも絶景があった。大阪湾とその先に広がる紀伊半島。高さ300メートルの「あべのハルカス」か゜霞の中に浮かぶ。左に生駒山、右手には神戸の街並も望める。
 登山口への最寄りの駅、阪急芦屋川駅近くでアウトドアショップ「Sky High Mountan Works」を営む北野拓也さん(47)に案内役をお願いした。「脇道にそれて色んなコースを楽しめる。それがロックガーデンの特徴です」
 尾根のコースを外れ、渓流沿いの「地獄谷」へ。岩場をはい上がっていくと、そそり立つ岸壁が現れた。岩登りの練習場としても人気の通称「Aケン」だ。さらに進むと、映画「インディ・ジョーンズ」にでてくるような、人がやっと通れる回廊に出くわして驚く。

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 「芦屋ロックガーデン」は登山者で朝日新聞記者だった藤木九三(1887~1970)が名付けた。藤木は仲間と日本初のロッククライミングクラブを作り、国内普及の礎を築いた。
 ただ、手軽なだけに遭難や事故が絶えない。周辺を管轄する神戸市東灘消防署は年に数回~20回、ヘリや救急車両を出動させている。北野さんは「気象や地質を知り、人に迷惑をかけない心構えを持ってほしい」と話す。
 帰りは風吹岩から尾根伝いに登山口へ。つい先刻立った山腹の岩肌を、車の車窓から眺められるのも魅力の一つだ。
        (文・山田佳殿、写真・細川卓)  芦屋ロックガーデン



(神戸市・芦屋市)
 令和2年(2020.1.8)    朝日新聞夕刊