ふんわりしたイメージから想像がつかないが、日々のトレーニングは欠かさない。アクションのための鍛錬や幼い頃から続ける空手に励む。「ロケ先だつたら、ホテルで腕立てと腹筋、背筋、それに抱え込みジャンプ。50回ぐらいかな。役によって回数を変えます」と涼しい顔で語る。
 愛媛県宇和島市を舞台にした大森研一監督の映画「海すずめ」(公開中)に主演した。市立図書館の「自転車課」で働く赤松雀は、自転車に乗って本を配達する仕事をしている。海岸線の長い道で軽やかにペダルをこぎ続けられるのは、普段のトレーニングのたまものだろう。














武田梨奈(25)

映画「海すずめ」に主演
 雀は家族の反対を押し切って上京して小説家デビューしたが、2作目が書けずに故郷に戻って来た過去に負い目を感じている。そんな折、自転車課の廃止案が浮上。雀たちは課の存続にかけて、宇和島伊達400年祭の武者行列のためにふっひくされるお姫様役の打ち掛に必要な刺繍が記された図書を探すことになる。
 「雀と自分にはリンクする部分がたくさんある。夢や目標に追いつけていない自分への悔しさや、周りの期待をプレッシャーに感じるところが、かつての自分にもありました。身近に感じてもらえる主人公になつていたらいいな」
 宇和島で約3週間ロケをした・「本当
 ①
 画像クリック
 に人が温かくて。おいしいものもたくさん」と笑顔を見せる。居酒屋で一人酒を楽しむ女性を演じたBSドラマ「ワカコ酒」で見せた食べっぷりが、宇和島でも発揮された。「4,5キロ太りました。特に鯛飯が大好き、現場には常ににミカンが置いてあり、共演者の方から『梨奈ちゃん、300個食べていたよ』って言われました」
 身体能力の高さが注目され、ここ数年海外からの出演依頼も増えている。現在、ミャンマーと日本の合作の主演映画「Yangon Runay」撮影が進む。
 「日本では絶対にできないような過激なカーアクションもやりました。アクションは言葉がなくても伝わり、文化の違いを超えて楽しめるのがいい、アクションで日本を代表して海外への懸け橋になり、新たなブームを作りたい」
  文と写真 伊藤恵里菜
武田梨奈と小林豊
①映画予告編と
②舞台挨拶風景
YOU TuBeより
大阪松竹座「七月大歌舞伎」
 
  大阪松竹座で、上演中ま七月大歌舞伎は、五代目中村雀右衛門襲名披露である。坂田藤十郎、片岡仁左衛門らが出演、見ごたえがある。
 昼の部は「小さん金五郎」から、大阪の地名が出てくる「浪花名所」が歌われる上方の芝居。髪結いの金五郎(中村鴈次郎)と芸技の小さん(片岡幸太郎)が「春雨」の唄で立ち回り。実は2人は5年前、夜船の中で愛し合った仲。後に2人はそれに気づくのだが、立ち回りのカドカドで情の通い合いを少し見せて周到。上村吉弥のお鶴が喜劇味を出した。
 「夕霧名残の正月」は藤十郎の伊左エ門の柔らかい和事味がある。病死した遊女の夕霧(雀右衛門)の霊が現れ愛の日々を2人で思い出す。雀右衛門に品格がある。
 「与話情浮名横櫛」は赤間源左衛門(市川團像)の愛人、お富(雀右衛門)と愛し合った与三郎(仁左衛門)は、顔や体をメッ切りにされる。この後、お富が海へ飛び込んで逃げる木更津浜辺の場も上演。これらの場の上演は珍しく筋が良く分かる。源氏店の場で2人が再会。与三郎は切られ与三と異名をとる小悪党。元大店の若旦那らしい品がある二枚目ぶり。「しかねえ恋の・・」と始まる名セリフに仁左衛門が十分間聞かせた。雀右衛門はあだっぽがある二枚目ぶり。「しかねえ恋
 「与話情浮名横櫛」の片岡仁左衛門(右)と中村雀右衛門=松竹座
の・・」と始まる名セリフに仁左衛門が十分間聞かせた。雀右衛門はあだっぽい色気と与三郎への情愛を表現した。お富を囲っている(実は兄の)多左衛門(中村梅玉)が帰ってから再び与三郎がお富の前に現れるやり方は原作を踏まえており、仁左衛門はこのやり方蝙蝠安の中村歌六が好演。
 夜の部は、「菊畑」の後、口上。「鳥辺山心中」は旗本の半九朗(仁左衛門)が酔って源三郎(鴈治郎)と口論。切ってしまい、遊女お染(雀右衛門)と心中に向かう。仁左衛門の新演出が光り、2人の情が濃く表現された。「羊羹長者」は舞踊劇。藤五郎(中村橋之助)ら16人が並んでお尻わ振るなど明るく陽気。27日まで、
        (宮辻政夫・演劇評論家)
    OMS戯曲賞大賞を2014年に受けた土橋淳志の戯曲「或いは魂の止まり木」を劇作家・演出家の竹内銃一郎が演出する。気鋭の劇作家と長年第一線で活躍する大先輩のコラボによる濃厚な舞台となりそうだ。土橋は劇団「A級KisngLink」の座付き作家・演出家。同時に進む複数の話が絡み合う入り子構造の作劇が特徴。13年初演の「或いは~」はその手法で、京都の一軒家を舞台に家や家族を描いた。
 土橋と竹内は、近畿大学で竹内が教授を務めていた時に、土橋が講義を聴講して以来の付き合いだ。「色々な人の戯曲を演出していたが、これは上位ランク。掘っていくと色々なものが出て来て面白い」と竹内。
 15~18日、兵庫県伊丹市のアイホール(072.782.2000)当日3300円。
       (向井大輔)  気鋭の劇作家と大先輩
コボラで描く家族の姿
舞台「或いは魂の止まり木」