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  日米双方の血をひく彫刻家、イサム・ノグチ(1904~88)は1969年、高松市にアトリエを構えました。友人だつた香川県出身の画家、猪熊弦一郎に誘われたことや、石切り場が近くものづくりの活気があったことが決めてでした。そのアトリエを美    
空間に込めた平和への願い
 
 術館にした当館のコンセプトは、本人が並べた石の彫刻など150点余りを当時のまま見てもらうことです。
 黒御影石を使った代表作「エナ・ヴォイド」は、青みがかった神々しい光沢があり、全体からエネルギーを放つています。当初は外に置かれて
  いましたが、この作品を収蔵するため酒蔵を移築。背景となる土壁は、この方がおもしろいと仕上げ途中のままです。配置にもこたわり、見る位置を変えると三角形に見えることも、第2次大戦中、日系人収容所で過ごすなど時局に翻弄されたノグチは、この作品で平和への願いを表しています。空間を持たせた環状の作品に、禅の思想で無を意味する円を重ね、思いを込めたのではないでしようか。
  東北の玄武岩を使った通称「コンドルの卵」は、写真家の弟ミチオらとペルーのマチュピチュを旅した後の作品です。自然の岩肌を残しつつ、中央の結合部できっちりと形を合わせ、1点でバランスを取っています。クスノキや蔵、周囲の作品との距離感も絶妙です。
 ノグチは「土は正直だ」と野外作業を好み、風が通り抜けるようにと作品の配置を細かく指示しました。この地の自然に学び、長い時をかけて生成された石で、時空の流れを表現したのです。
    (聞き手・山田愛)
 《イサム・ノグチ庭園美術館》高松市牟礼町3519(087.
870.1500)見学希望の10日前までに往復はがきで申し込
み。火・水・土 開館。 2000円(税別)
 公立の小中学校の恐縮員は、勤務実態が特殊だとして、時間外手当や休日勤務手当が支給されない。その代わり、月給の4%にあたる格が教職調整額として、月給に上乗せされている。
 これを定めた「公立の義務教育諸学校の教職員の給与等に関する特別措置法(給特法)をめぐつて、時間外勤務の温床になっていると批判を受けて来た。
 日本教職員組合(日教組)は、給与法を廃止し、労働基準法が定める時間外勤務手当を支給することを国に求めている。

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 個人へ若手へ新たな試みを   
 教職員組合はいま
 ただ、文部科学省は、現状の時間外手当を支給するには少なくとも年間約9千億円が必要と試算。時間外勤務の上限時間を「月45時間、年3600時間」以内とするガイドラインを策定した、中央教育審議会(中教審)は今年1月、業務の繁閑に応じ1年間の労働時間を配分する1年単位で変形労働時間制の導入を提案した。
 日教組の清水秀行書記長(60)は、「時間外勤務手当を払うには予算がかかるからこそ、残業の抑制効果がある」と強調。「変形労働時間制の導入は、現状ではそもそも無理がある」との立場だ。
 これに対して、全日本教職員連合(全日教蓮)の郡司隆文委員長(51)は、「時間外勤務手当を支給することは、限られた財政の中では現実的ではない」とみる「基本的には給特法を維
 維し、月8時間の時間外勤務へ向けて業務をしぼっていく」という。
 全日本教職員組合(全教)は、原則として時間外勤務を命じてはいけないという給特法の趣旨を堅持しつつ、4%を超えて計測可能な分については、時間外勤務手当を支払うような改正を目指す。

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 教職員組合については、おもに若い組合員の中に、「政治活動ばかのしている」というこえもある。教員の政治的中立が強調される中、日教組や全教には、「先生が選挙に行ってもいいんですか」という問い合わせもあるという。
 全教の宮下副委員長(59)は、「全教は『政党支持の自由』の原則を堅持している」とした上で、教員の苦しさをたどれば、給特法も、インターネット上の先生を増やすキャンペーンも政治だ。 本当に子どものための教育を真正面から考えれば、政治に行き着く
  そこに目を向けてほしい」と呼びかける。
 文部省調査(2014年度)によると、全ての教職員団体を合計しても、加入率は3人1人。多忙化が進む中、組合活動に関心を持ってもらうのは簡単ではない。
 そんな中、全日教連は、地方組織がなくても、1人から全日教連に加入できる規約の改正を検討している。群司委員長は、「全日教連の役員は専従後、数年で教職に戻る。現場と中央のつなぎ役になることができる」と話す。
 日教組は若手が悩みを共有する「TOMO(友・共)―KEN(研)という活動をしている。岡島眞砂樹委員長(59)は、「これからは日教くみが前面に出て、働き方改革を強く訴えていきたい」と、決意を語る。
     (杉原里美)
令和元年(2019.8.15)(木)   朝日新聞夕刊