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衆院選 投票翌日の朝刊
 改憲勢力 各紙の評価は
 最初から最後まで盛り上がらなかった参議院選挙になつたのは、誰の責任なのか。そんなことを考えながら、東京の自宅に届いた投票翌日の朝刊各紙の1面をチェックしました。
 まずは朝日。「自公勝利過半数」とあり。縦見出しは「改選2\届かず」日経新聞も横見出しは「与党が改選過半数」縦見出しは「改選勢力は2|3割れ」です。
 こういう見出しが妥当だろうなと思いながら他紙を見ると、毎日も横見出しは「自公勝利改選過半数」とあり、縦見出しは「改選勢力2|3割れ」です。
 みんな同じだなと読売2面を見て、驚きました。横見出しは「与党勝利改選過半数」はほぼ同趣旨ですが、縦見出しは「1人区自民22勝10敗」とあります。「改選勢力2|3割れ」は、大きな見出しになっていません。1面下半分の所に、ようやくこの見出しがありました。

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 安倍晋三首相は、選挙中、改選論議を進めるべきだと主張してきました。それを実現するためには、改選後も3分の2を維持することが必須です。となれば、選挙結果を評価するときに改憲勢力がどうなったのか、縦見出しにするのが妥当な判断でしょ。本を読むと、ちゃんと3分の2割れになつたことが書いてあるのですから、見出しをつける担当者の判断でしょ。疑問が残ります。
 一方、産経新聞は横見出しが「改選勢力3分の2困難」とあり、縦見出しは「自公、改選過半数」です。東京新聞も横見出しは「改憲勢力3分の2割る」で、縦見出しが「自公改選過半数は確保」です。ふだん論調が対立する産経と東京が、見出しでは同じ判断をしています。
 ここには、改選を勧めるべきだと主張する産経と、改憲に批判的な東京が、どちらも3分の2に達するかどうかが注目していたからてしょう。重点の置きどころは異な手ても、産経と東京の見出しの判断は、読売よりは納得できます。

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 こういう結果を当日のコラムはどう書いたか。朝日の「天声人語」は、「大相撲名古屋場所は、モンゴル出身の横綱同士の対決を鶴竜が制して幕を閉じた」と書きだします。選挙を相撲にたとえたなととすぐにわかります。自民党を横綱に喩え、安倍首相の演説は横綱相撲ではなかったという趣旨です。わかりやすい例えですが、発想がストレートです。
 毎日の「余震」は?「その昔、ナイル川上流域にすむシルック族の王は病気や老いの兆しを見せてはならなかった。見せればすぐに殺されるのだ」。これには驚かされます。コラムの導入として工夫がありますが、実はこれは英人類学者フレーザーの「金枝篇」に出ている話となるとコラム筆者の教養ばかりを見せつけられる印象です。
 読売の「編集手帳」はどうか。「農家の
 

参院選の結果を報じる7月22日付の朝日、毎日、日経、読売の朝刊紙面
 方は見かけるかもしれない。〈とうが立つ〉。「とう」は【薹】と書く。難しい字だが、野菜など適時に収穫しないと、伸びてくる花茎のことである」これまち工夫の跡が見えますが、要は選挙での野党の戦いぶりを批判的に評価し、立憲民社党について、「国民から党が立ったと見られるか」と諦めます。まさかの駄洒落「編集手帳」といえば、以前は希代の名文家・竹内政明さんが担当していました。このコラムを見たらどう思われるでしょうか。

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 では、気を取り直して日経の「春秋」。「さすが、当代一流の先生方、よくぞこれだけ的確かつコンパクトにまとめたものだなぁ、と感心する。高校生向けの日本史の教科書にある平成の首相や内閣に関する記述だ」書き出し、コラムの筆者は、将来安倍首相がどう総括されるか私案を提示しています。
 「再び首相の座につくと脱却をめざして、一連の経済対策を打ち出し、民主党政権で悪化した米国や中国との関係立て直しに取り組んだ」と書かれるか、「少子高齢化を見すえた大胆な改革は先送りされた」と評価されるか、未来に現在がどう評価されるか。大事な視点です。
雪国で出土、炎の造形美 
 
 縄文時代に日本各地で作ら
れた縄文土器。その造形や文様は、時期、地域によってさまざまです。約5千年前の縄文中期には立体的な装飾が増えますが、中でも火焔型土器は、燃え上がる炎のような意匠が特徴。新潟県十日町市を含む信濃川流域から、集中して出土しています。
 1999年には、市内の笹山遺跡で出土した深鉢形土器57点と石器。土製品など計928点が北法に指定されました。縄文土器として初の国宝。当時はこれら全てを所蔵し、定期的に入れ替えて展示しています。
 この火焔型土器は、上半部がほぼ損傷のない状態で発掘されました。鶏のトサカのような突起や表面の精緻な渦巻き文様。
そして均整の取れたプロポーションなど、火焔型土岐の代表といえます
 愛称は「縄文雪炎」。国宝指定後に公募で名付けられました。火焔型土器の分布は多雪地帯と符合します。エネルギーみなぎる造形には、植物の芽吹きや待ちわびた春への悦びを感じます。
 王冠型土岐も笹山遺跡から、造形は似ています。王冠のようにうねる口縁部の装飾が目を引きます。いずれも内側におこげが付いた跡があるため、煮炊きに使用されたのでしよう。装飾の多さから、祭祀用だつたと推測されています。
 なぜ過剰なまでの装飾が施されたのか。文様の意味とは。さまざまに想像を広げることができる謎の多さが魅力です。(聞き手・木谷恵史)
   (令和)2019.7.23(火)    朝日新聞夕刊