香取慎吾3/1 草薙 剛4/5  稲垣吾郎5/3 
  
 萩本欽一さん、あの頃のままの雰囲気でした。2月に、コント番組「欽ちゃんのアドリブで笑」(NHKBSプレミアム)に出演しました。
 「あの頃」というのも、最初にテレビに出たのは萩本さんの番組なんです。13歳の時、オーディションで選ばれて。僕はCHA-CHAに入る予定で、    
草薙 剛 
とてもお世話になりました。
 本当に久しぶりに萩本さんと一緒にやって、稽古をつけてもらった頃の気持ちがよみがえりました。30年経つてるんだから、もううまくできると思ったんですが、当時と同じように緊張しちゃいました(笑)。
 もちろん変化はある。数年間はお会いすると、「顔が変わっ
 「戻る場所ある」再会し感じた
 たね」って言われていたんです。たぶん、萩本さんが求めるバラエティーの顔をしていなかったんじゃないかな。笑いへの厳しさも感じましたが、見てくれているんだなとも思った。
 僕の出発点には、お笑いやバラエティーがある。つかこうへいさんに20代半ばで出会うまで、僕がやっていたことは笑いなんですね。
 その流れでもう一つうれしかったのは、昨年に舞台「家族のはなし」で小西真奈美ちゃんと19年ぶりに再会したことでした。つかさんにお芝居の扉を開けてもらった「鎌田行進曲」で、一緒でした。
 久しぶりだから、遠慮しそうなものだけど、ずうずうしく接することができた.昔の関係性、そのままでした。
 「鎌田行進曲」とともに、彼女も大きな存在。向こうはどう思っているかわからないですけど(笑)。テレビで目にすると、常に努力している姿に何か感じ励みにしてきました。
 「家族のはなし」でも夫婦役なんです。「鎌田行進曲」で演じたヤスと小夏が幸せに
暮らして居たらこういう風だったのかな、とか。作品も時間も飛び越えて、通じ合える部分がある。
 自分の原点にいる2人と再会して感じたのは、人間には本当に変わらないところがあるということ。あるいは戻ってくる場所があるということ。
 僕は、先輩のまねをしたり、型どおりのことも試してみたりして、自分の良さは自然体のときに発揮できると思うようになった。これは真奈美ちゃんと一緒の時につかさんに教わって、今になって分かったことでもある。芝居もバラエティーも、そこは同じで、そのとき起こっていることにリアルに対応する方が面白くなるんじゃないか、と思う。萩本さんとのコントも、全部アドリブなんですよね。
 新型コロナウイルスの影響で、多くの人が大変な思いをされています。もどかしい日々が続いています、少しでも早く終息して、みんなが明るく前向きになれるように願っています。
 僕の一番の仕事は、ステージに立つとき、準備万端整えておくことだと思っています。
   (聞き手・滝沢文邦)
 
令和2年(2020.4.7) 朝日新聞朝刊